もう一人の私
人にはそれぞれこだわりというのがある。
こだわりというより“くせ”?それとも“習慣”?。
超O型人間の私にも変な習慣がある。
生ゴミの日の“ごみの出し方”である。
私の場合“2度出し”が基本。
一度目は早朝。時間にして6時頃。
早く出すのには理由があり、遅い時間になるとマンションのゴミ置き場は当然山のようになっている。
その上に置くと当然人の目に触れる場所に置かれる事になる。
(気を付けていても)万が一誤って個人情報になるような物が、透けて見えていたりしたら…。
そんなたわいもない理由から、習慣的に我が家のゴミが一番下になるよう早い時間に出すようになった。
ゴミというのはわずかな時間にも、いつのまにか出る!
6時にゴミを出してから、なんやかんやと動くうちにまた何となくゴミは出る。
朝食準備の為に冷蔵庫を覗いていると捨て忘れた物にまた気づいて「しまった」と思う。
この「しまった」が曲者。
思い出したら出さずにはいられない。
…という事で2度目は子供達が登校する時間。
子供にも持てる程度の量のごみを、子供達に捨ててきてもらう。
ある日、いつものように6時頃ゴミを出しに行った。
まだ肌寒い日で、辺りはほんの少し暗かったように思う。
マンションのゴミ収集場所に着くと、珍しく先客が…。
“彼”はゴミ袋の中を必死に覗き込んでいた…。
その必死な姿に唖然とする私。
しばし呆然とする私の存在に彼も気づき、振り返ってこう言った。
「お早うございます。間違ってゴミに出してしまったもので…」バツが悪そうに言うと、近くに置いた自転車にまたがり、そそくさと去って行った。
自転車の両側にぶら下げられた、たくさんのスーパーの袋を揺らしながら…。
私への口調は普通だったが、身なりはやはり普通じゃなかった。
しばらく洗っていないと思われるボンバー頭に、すすけた顔。
擦り切れて汚れた上着。
生ゴミの日にゴミの袋を開けては、食べられる物を物色していたらしい。
早朝出す我が家のゴミの袋も開けられていたのだろうと思うとゾッとしたが、彼の気持も分からなくはない。各家庭で一度も封を切られずに捨てられる食べ物の量がハンパではないとニュースで見たばかりだったからだ。
後日、友人にこの話をしたところ、友人は私に言った。
「生はまだ良いわよ、生は…食べれば無くなるもの。私、この間出掛けた時にびっくりしたんだから…。娘が“ママ、ママ!見て見て!!”って叫ぶから言われた方を見たら…もう一人私がいたのよ。」
話はこうだ。
数日前、友人は長年着ていなかった衣類をまとめてゴミに出した。それを拾ったホームレスが上から下までそっくり着ていたというのだ。
「帽子から靴下から、靴までよ!」ちなみに彼女は“派手好み”である。
よほど目立った服装であっただろうと察しはつく。
いくらエコ時代とは言え、自分の古着を上から下まで身につけた人がいたとしたら???
以来、あまり早い時間のゴミ出しは止めた私である。
※写真は本日封を切らずに捨てられた“おいなりくん”皆さん、消費(賞味)期限に注意しましょう。
[2009-09-20 17:40]